時は放課後、場所は生徒会執行部部室前、そこに固まる少女が一人。
「──── やっ!久保ちゃ・・・いたっ・・・」
「ほら、大丈夫だから。おとなしくして」
「っな・・・!?」
桂木は困惑していた。
いつもならイエローカードなやりとりをする久保田と時任に容赦なく鉄拳制裁を
食らわせるのだが、今回はいつもと状況が違う。
もしも自分の想像通りなら、今部室に入るのはまずい!非常にまずい!!
静止をかける時期はとうに過ぎているし、なにより
久保田の相手はなのだ!!
「───っ! 久保ちゃん、くすぐったい・・・」
「ほら、、こんなにでた」
「っや!そんな見せないでよ!」
「ってほんと敏感だよね・・・」
「そんなことないもん。久保ちゃんがそんな奥までいれてくるから
いけないんじゃない」
「きもちよくない?」
桂木は顔を赤らめ、ダラダラと汗を流しながらどうしたものか考え込んでいる。
「桂木、なにそんなとこでつっ立ってんだよ」
桂木が急にかけられた声にビクッと反応して顔を向けると、
時任がやってくるところだった。
「やっ、あの、今はちょっと入らないほうがいいかもしれないというか・・・」
「?何訳分かんねーこと言ってんだよ」
あわてふためく桂木をおいて、時任は扉に手をのばした。
「ちょっ!時任だめ!!」
ガラッ
「・・・何してんの?」
「ん〜?耳掃除」
そこにはが久保田の膝をまくらに、耳掃除をしてもらっている姿があった。
「いいなー、俺もやって」
「いー「私がやったげるよ。久保ちゃん奥までいれてきて恐いから」
「きもちよくない?」
耳掃除が終わったらしく、壁を背に膝を差し出しているに、
久保田は先ほどと同じ質問をしてくる。
「きもちいいけど、恐いし痛い!」
桂木はかたまったまま動かない。時任は桂木をおいて部室に入っていく。
3人がそろって騒々しくなるが、が時任の耳掃除を始めることによって静かになった。
初夏の夕暮れ、やわらかな陽が射し込み、風がカーテンを揺らす。
に耳掃除をしてもらって気持ち良さそうに目を閉じる時任と、
となりで静かにたばこの煙をただよわせている久保田。
部活や下校する生徒達の喧騒は遠のき、穏やかな空気がながれる。
はずだった。
久保田が入り口の桂木に声をかけるまでは・・・。
「桂木ちゃん、なにそんなとこでつっ立ってんの?」
桂木はうつむいたまま今だ入口でかたまっていた。
「・・・ふ・・・ふふふ・・・・・・」
まるで地の底からやってくる様な不気味な笑い声とともに、桂木の肩がふるえだす。
そのあまりの不気味さにと時任も視線を向ける。
「か、桂木ちゃん?」
「あんたたち・・・・・・
ッいーかげんにしなさいよーーー!!」
その後、遅れてきたメンバーも怒りのおさまらない桂木によって
とばっちりをうけたとか・・・。
いつもながら騒がしい生徒会執行部の一日であった・・・・・・。
Special Thanks ゆっこ サマ
掲示板の常連でもあるゆっこさんから頂きました、執行部ドリvvv
ゆっこさんのドリ読んでみたいですvと掲示板で言った所何時の間にか
私の手元にこのような素敵な品がっっっ!!
いや〜言ってみるものですね(態度でか過ぎ)
この僅かな文章の中に荒磯がまとめられていると言っても過言ではない!
やっぱり荒磯はこうじゃなきゃ♪読み終わりは笑いが止まりませんでした(笑)
桂木ちゃんが怒ってる〜♪←喜ぶべき所が違う気が・・・。
そして久保ちゃんの膝枕っっ♪あー・・・幸せだぁ(うっとり)
でもって時任の耳掃除〜♪
全て嬉しいですvvv
大切に懐に入れて温めつつ、皆様にもこの幸せをおすそ分けすべく早々にUPさせて頂きました!!
ゆっこさん本当にどうもありがとうございましたvvv
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